人気の観光地である鎌倉には、数多くの歴史深い神社・仏閣があります。
特に、江ノ島電鉄線長谷駅の周辺には徒歩でたどり着ける範囲に有名な神社・仏閣があるので、神社・仏閣巡りにおすすめのエリアです。
そこで本記事では、長谷の有名な神社・仏閣5か所を詳しく紹介します。
鎌倉の長谷観光でどこの神社・仏閣を巡ればよいか悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
鎌倉の長谷エリアにある神社を紹介
長谷には、歴史の深い有名な神社があります。
ここでは、特におすすめの2か所を詳しく紹介します。
おすすめ神社①御霊神社
御霊神社(ごりょうじんじゃ)は、長谷駅から徒歩5分に位置する神社です。
平安時代後期に建立された神社で、湘南・鎌倉の地域を領地として治めていた平安時代の武士である鎌倉権五郎景政が祭神です。
御霊神社には除災招福・眼病平癒のご利益があるといわれています。
御霊神社の見どころ
御霊神社の境内は広く、歴史ある大きな本殿を中心に複数の小さな社があります。
以下に、御霊神社の主な見どころをまとめました。
御霊神社の見どころ
- 景正弓立の松
- 江ノ島電鉄の線路と鳥居と紫陽花
- 面掛行列
景正弓立の松は、 鎌倉権五郎景政が弓を立てかけたとされる松の木の切り株です。
弓を立てられるようにくぼみがあるところが特徴です。
御霊神社の鳥居のすぐ手前には江ノ島電鉄の線路があり、その線路沿いには6月に見頃を迎える紫陽花が植えられています。
そのため、江ノ島電鉄のレトロな雰囲気の車両と鳥居、紫陽花を一緒に見られるフォトスポットとして人気です。
また、毎年9月18日には例祭(神社で毎年行われる最も重要な祭祀)が行われており、神奈川県の無形文化財に指定された面掛行列という行列を見ることができます。
鬼や烏天狗、おかめなどのお面を付けた総勢10名の男性が列を作り、境内と周辺地域を練り歩きます。
おすすめ神社②甘縄神明神社(甘縄神明宮)
甘縄神明神社(あまなわしんめいじんじゃ)は鎌倉最古の神社といわれています。
天照大神を祭神として祀っており、現在は長谷の鎮守としての役割も担っています。
甘縄神明神社は、北条政子や源実朝が参拝したとされており、源氏に所縁のある神社として有名です。
境内には、北条時宗が生まれたときに浸かった産湯を汲んだといわれる北条時宗公産湯の井があります。
さらに、源義家が生まれるときに源頼義が甘縄神明神社で安産祈願をしていたと伝えられており、甘縄神明神社には子宝のご利益があるとされています。
甘縄神明神社の見どころ
甘縄神明神社の境内には桜が多く植えられており、3月中旬から玉縄桜という早咲きの桜が咲くため、桜の名所としても有名です。
そのほかにも、甘縄神明神社にはさまざまな見どころがあります。
甘縄神明神社の見どころ
- 五所神社と秋葉神社
- 安達盛長の邸宅碑
- 川端康成の邸宅
甘縄神明神社の拝殿と本殿は高台にあります。
境内を進み石段をのぼると相模湾を一望できるでしょう。
さらに、本殿横には五所神社(ごしょじんじゃ)と秋葉神社(あきばじんじゃ)があり、秋葉神社は火除けのご利益があるため、地域の方にも信仰されています。
また、甘縄神明神社の鳥居脇には、大きな邸跡碑があります。
この石碑は、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場する、鎌倉時代初期の御家人である安達盛長の邸宅があったことを示しているものです。
さらに、甘縄神明神社の近くには小説家の川端康成の邸宅があり、小説「山の音」のなかに登場する神社として甘縄神明神社が描かれています。
鎌倉の長谷エリアにあるお寺を紹介
長谷には、全国的に有名なお寺が多くあります。
ここでは、特におすすめの3か所を詳しく紹介します。
おすすめのお寺①長谷寺
長谷寺(はせでら)は、鎌倉時代より前に建立されたと伝えられる浄土宗の古寺です。
本尊は木彫仏のなかでは日本最大級の、高さが約9mもある十一面観世音菩薩像です。
金色で存在感のある観音像は、何度も修復を繰り返しているため歴史的な部分は詳しく判明していません。
しかし、現在の長谷寺ができた経緯を述べた逸話は存在します。
逸話では、まず、奈良の大和長谷寺で十一面観音菩薩が2体作られ、そのうち1体を大和長谷寺に祀り、もう1体は人々の救済を願って海に流されます。
そして、流された十一面観音菩薩は現在の三浦半島に流れ着き、現在の長谷寺ができた、という話が大筋の流れです。
長谷寺の見どころ
長谷寺は長い歴史のあるお寺のため、さまざまな見どころがあります。
特におすすめのスポットを以下にまとめました。
長谷寺の見どころ
- かきがら稲荷
- 四季折々の花と見晴らし台
- 和み地蔵と良縁地蔵
- さわり大黒天
かきがら稲荷は、三浦半島に流れてきた十一面観音菩薩に牡蠣の殻がついていたことから、牡蠣殻が観音菩薩を導いたとして、長谷寺の境内に造られました。
かきがら稲荷では牡蠣の殻を絵馬の代わりにして願いを書くことができます。
また、長谷寺の境内は観音山の裾野から中腹に広がり、四季折々の花が咲くため、鎌倉の西方極楽浄土と呼ばれています。
境内には見晴らし台があり、長谷の町や海の先の三浦半島まで見渡すことができるため、絶景スポットとしてもおすすめです。
和み地蔵と良縁地蔵は「人々に和んで欲しい」という想いから長谷寺に安置されました。
和み地蔵と良縁地蔵は境内に3か所安置されていますが「全部見つけた人は恋が叶う」という噂もあります。
長谷寺にある大黒天像は神奈川県で最古の尊像といわれており、一般公開はほとんどされません。
しかし、大黒天像の代わりに、触ってご利益を得ることができるさわり大黒天を祀っていますので、触ってみるとよいでしょう。
おすすめのお寺②高徳院
高徳院(こうとくいん)は浄土宗のお寺で、本尊は鎌倉大仏として有名な阿弥陀如来坐像です。
現在の鎌倉大仏は、高さ約11.3m、重さ約121tという大きさです。
また、鎌倉大仏は1252年に初めて作られたときは木造でした。
しかしその後、鋳造という方法で金銅の大仏となり、完成した当初は全身が金箔に覆われた、金色の大仏だったと伝えられています。
現在、金箔はほぼ全て剥がれていますが、頬のあたりに金箔の跡が見られます。
作られた当初は、堂宇(大仏殿)に収められていましたが、度重なる台風と地震によって1498年に堂宇は崩壊し、それ以降は露座(屋根のない大仏)となりました。
天候により荒廃の進んだ大仏は、江戸中期に祐天という僧侶によって修復され、現在の姿になったとされています。
また、鎌倉大仏は1958年に国宝に指定され、2004年には高徳院の境内は鎌倉大仏殿跡として国の史跡に指定されました。
高徳院の見どころ
高徳院は、鎌倉大仏以外にも見どころが多くあります。
以下に、高徳院境内の主な見どころをまとめました。
高徳院の見どころ
- 金銅の蓮弁
- 大きな藁草履
- 観月堂
鎌倉大仏の背後には、大きな金銅の蓮弁(蓮の花弁)が置かれています。
これは、江戸中期の修復のときに鎌倉大仏を乗せる蓮台(蓮の花の形の台座)を作るために作られた蓮弁です。
修復の当初は、全部で32枚を作る予定でしたが、実際に完成したのは4枚で、蓮台を作るには至りませんでした。
大きな藁草履は鎌倉大仏周辺の回廊にあります。
戦後に「鎌倉大仏様に日本中を歩いてもらい、人民を幸せにしてほしい」と願った茨城県の子どもたちによって奉納されたものです。
鎌倉大仏像の回廊の裏手にある観月堂には、江戸後期の作品とされる観音菩薩立像が安置されています。
鎌倉大仏と合わせて見てみるとよいでしょう。
おすすめのお寺③光則寺
光則寺(こうそくじ)は、1274年に北条時頼の近臣の宿屋光則が開いた日蓮宗のお寺です。
宿屋光則は、日蓮宗を開いた日蓮と関わりが深かったため、自分の邸宅の土地を譲って光則寺が作られたといわれています。
光則寺の見どころ
光則寺は自然が豊かな静かなお寺です。
特に四季折々の草花が美しく、紫陽花の名所としても有名です。
光則寺の見どころを以下に紹介します。
光則寺の見どころ
- 四季折々の花々
- カイドウの古木
- 日朗上人の土牢
光則寺には、桜や藤、紫陽花などのさまざまな花が植えられています。
年間を通してさまざまな花が咲き、秋には紅葉を楽しむこともできます。
光則寺の植物のなかでも、本堂の前に植えられている樹齢200年を超えるカイドウの木は有名です。
鎌倉市の天然記念物に指定されており、4月にはピンク色の美しい花を咲かせます。
光則寺の裏山を少し登ったところには、光則寺ができる前に作られた土牢があります。
これは、宿屋光則が日蓮の弟子である日朗を閉じ込めていたとされる牢屋です。
鎌倉長谷には歴史の深い神社・仏閣が多数ある
いかがでしたでしょうか。
鎌倉の長谷エリアには、歴史の深い魅力的な神社・仏閣が数多くあります。
紫陽花や桜の名所として写真映えする神社・仏閣も多くあるため、時期を見計らって参拝するのもよいでしょう。
鎌倉大仏などの国宝や貴重な仏像・建造物なども、由来を理解して参拝するとより楽しめます。
本記事を参考にして、長谷の神社・仏閣巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
長谷駅の近くには、鎌倉発のオリジナルファッションブランドであるKEY MEMORYの直営店もあります。
鎌倉長谷エリアの観光の際には、ぜひ立ち寄ってみてください。
店舗情報
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